シリアの首都ダマスクスを流れるバラダ川の南側に広がる旧市街地。街としての歴史は古く、紀元前3世紀頃から発展した。街を取り囲む城壁はローマ帝国時代に造られ始めたが、現存しているものはイスラム王朝時代のもの。街全体にローマ帝国、ビザンチン(東ローマ)帝国、世界最古のイスラム王朝ウマイヤ朝などの遺跡、遺構が数多く点在している。活気にあふれるスーク・ハミーディーヤの入口にはローマ帝国時代のゼウス神殿の門が、ウマイヤ・モスクにはモスクでありながら内部に聖ヨハネの墓がある。イスラムの街でありながらも、あらゆる時代におけるさまざまな宗教の遺跡が残るこの街は、この地域の豊潤な歴史を垣間見せてくれる。
| 住所 | Administrative District of Damascus |